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にんじんの花 目次
一章 あはれなる 心の奥を 尋めゆけば 月ぞ思ひの 根にはなりける
二章 影法師 月に並んで 静かなり
三章 夕月や 脈うつ桃を てのひらに
四章 更けし灯に 睫毛影なす 雪の声
五章 嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな
六章 はつ雪や それはこの世にある 人の事
七章 三日月や しみじみ青き 桃一顆
八章 雪折れも 聞こえてくらき 夜なる哉
九章 思はぬに 時雨れの雨は 降りたけど 天雲晴れて 月く夜さやけし
十章 悲しい月夜 ぬすっと犬めが、 くさった波止場の月に吠えてゐる。
十一章 牀前明月光 疑是地上霜 拳頭山月 低頭思故郷
十二章 ともかくも ならでや雪の かれお花
十三章 雪をあはれぶ つもり消ゆるさま 罪障にたとへつべし
十四章 光風齋月
十五章 もし 夜静かなれば 窓の月に故人をしのび
十六章 見れば 世間心細くあはれに侍る なでふ物をか嘆き侍るべき 思ふ事もなし
物なむ心細く覚ゆる いかで月を見ではあらむ
十七章 けうとき山の中にをさめて さるべき日ばかり詣でつつ見れば ほどなく卒塔婆
も苔むし 木の葉ふり埋づみて 夕ゆうべの嵐 夜の月のみぞ こととふよす
がなりける
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